Fish Eye Lensは雨の日に買うのがお似合いだ
今回は魚眼レンズのお話
旧東ドイツ製の6×6判一眼レフであるPENTACON Six と言う6X6カメラをご存知でしょうか ？一眼レフをそのまま大きくしたような・・ そう・・あのペンタックス６Ｘ７のお父さんの様なボディで、 巨大なペンタプリズムが乗っかっているので 妙に頭でっかちなカメラです。 あ！いやPENTACON Sixの話ではなくて、レンズのお話でした。 このペンタコンシックスやあのハッセルにそっくりなキエフ88・90をはじめとする旧共産圏のカメラには、 旧東独カールツァイスイエナで開発されたレンズが色々と有るのです。 旧東独カールツァイスイエナの名玉はまたこれから追々とご報告させていただくとして・・・ でこのARSAT 30mm f3.5・ Fish Eyeを買おうと思い立ったのは 丁度Ｂマウント（ペンタコン6マウント）・ライカＲマウント変換アダプターを入手したからなのです。 Ｂタイプマウントとは大型のブリーチロックで東独ペンタコン6用レンズマウントの事
でなぜ・・・ Fish Eyeなのかと言うと、6×6判レンズをマウント変換し３６ｍｍフィルムサイズで使用する事により、 レンズ描写で一番美味しい真ん中の所だけを頂いちゃおうと言う算段です・・・うふふ 。
メーカー名：ARSENAL 商品名：ZODIAC/ARSAT-8 焦点距離：30mm/ 開放Ｆ値 ：f3.5 画角（度）：180°
レンズ構成：6群/10枚 最短撮影距離：0.3ｍ〜 フィルター径ｘピッチ：Φ38x0.5
コーティング:ARSAT=MULTICORTED 製造場所：UKRAINE
レンズのスペックと外観を見て頂いて 気付いた人も要ると思うが、そう あのハッセル 超広角フィッシュアイレンズで対角線180°水平112° 抜群の解像度を誇る F-Distagon f/3.5 30mm にとてもよく似ているのである。 魚眼であるから 当然タル型の歪曲がでて歪曲は画像の周辺に行けば行く程、強調されるのであるが アダプターを使い画像中心部をメインとするので 焦点距離（特に近接）をを考慮して 慎重に角度を選んでやるとそれ程大きな歪曲の影響は受けなくて済むし、 画像中心の直線や円はそのまま写るのである。 そして超広角でありながら、f3.5 開放値でのボケの効果も期待できる不思議なレンズなのだ。 花の接写等に利用した場合は逆に歪曲を意識的に取り込んで、パースペクティブを生かした撮影も可能なのではと、 楽しいアイデアが次々と浮かんでくる。
上海駐在８ヶ月にして初めて御精進と相成って購入したレンズだが、 今までの私の機材購入パターンから考えると、とんでもなく長い禁欲生活だったがその反動で、 これまたとんでもなく ヘンテコリンな買い物をしている自分に気が付いた。そして Made in UKRAINE (ウクライナ製）と遠慮がちに掘り込まれた表示をみて思わず唸ってしまった
おお！そうか 旧ソ連邦 キエフだものなぁ・・歴史を紐解くとこのレンズは第二次世界大戦に遡るんだよなぁ 旧東ドイツ・イエナにあったカールツァイスの本工場からレンズのデザイン設計と従業員を ウクライナのキエフ市に移動させて「Salyut」（サリュット） というカメラを１９５７年か１９５８年に製造を始めて あのハッセルのコピーと言われている キエフ８８が誕生したんだっけ、 世界一有名なチェルノブイリも１００ｋ圏内だし ひょっとしてこの巨大な前鏡に放射能が付着しいてたりしないのだろうか？ レンズを舐めたくなるクセを持っている私には、とっても危険な代物なのである。LEICA R8に装着しても 余り違和感が無くバランスが取れちゃう所も恐ろしい・・（もっともこんなことして遊ぶのは僕ぐらいでしょけど） ご本家Super-Elmarit-R 15mm/f2.8 ASPH を凌ぐ迫力の押し出しを感じるなぁ（大爆笑）
さて このレンズを買おうと思い立って上海駅の雑踏を掻き分け、何故かデパートの３階に密集している 写真機材専門店の内の１件 ロシアレンズ専門店に到着し 店番の可愛い女の子と顔が会った瞬間に、
「 あいやぁ〜 忘れた〜！」 「えっ！ 絶句 」（先週 必ずＢマウント（ペンタコン6マウント）を取寄せてくれるって あんなに 念押しをしていたのに！！
彼女が延々と言い訳するのを聞き流して、本店の住所を確認し、お店を出たら・・・外は雨！
今日はこの夏の最高気温４０℃を記録した猛暑だったのに、今はバケツをひっくり返したような 豪雨である。 やっとの思いで購入したARSAT-8を抱えてタクシーに乗りフロントグラスを覆う様に流れる雨を見ていると、 まるで水の中に居る様な錯覚にとらわれた。 「お魚に成った私」と言うコマーシャルのフレーズが妙に記憶に残っていて、思い出されて来た、 それが どんなコマーシャルだったのかは、とんと覚えていない。今日のような雨の日にFish Eye Lensを買うのが 一番似合っているのではないだろうか、そんな事を考えて 少し愉快な気持ちになった。
作例 Russian Lens-Photography ARSAT 30mm f3.5
( PENTACON Six Medium Format Lens)
Fish Eye Lens ARSAT -8
ARSAT 30mm f3.5
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今回は魚眼レンズのお話
旧東ドイツ製の6×6判一眼レフであるPENTACON Six と言う6X6カメラをご存知でしょうか ？一眼レフをそのまま大きくしたような・・ そう・・あのペンタックス６Ｘ７のお父さんの様なボディで、 巨大なペンタプリズムが乗っかっているので 妙に頭でっかちなカメラです。 あ！いやPENTACON Sixの話ではなくて、レンズのお話でした。 このペンタコンシックスやあのハッセルにそっくりなキエフ88・90をはじめとする旧共産圏のカメラには、 旧東独カールツァイスイエナで開発されたレンズが色々と有るのです。 旧東独カールツァイスイエナの名玉はまたこれから追々とご報告させていただくとして・・・ でこのARSAT 30mm f3.5・ Fish Eyeを買おうと思い立ったのは 丁度Ｂマウント（ペンタコン6マウント）・ライカＲマウント変換アダプターを入手したからなのです。 Ｂタイプマウントとは大型のブリーチロックで東独ペンタコン6用レンズマウントの事
でなぜ・・・ Fish Eyeなのかと言うと、6×6判レンズをマウント変換し３６ｍｍフィルムサイズで使用する事により、 レンズ描写で一番美味しい真ん中の所だけを頂いちゃおうと言う算段です・・・うふふ 。
メーカー名：ARSENAL 商品名：ZODIAC/ARSAT-8 焦点距離：30mm/ 開放Ｆ値 ：f3.5 画角（度）：180°
レンズ構成：6群/10枚 最短撮影距離：0.3ｍ〜 フィルター径ｘピッチ：Φ38x0.5
コーティング:ARSAT=MULTICORTED 製造場所：UKRAINE
レンズのスペックと外観を見て頂いて 気付いた人も要ると思うが、そう あのハッセル 超広角フィッシュアイレンズで対角線180°水平112° 抜群の解像度を誇る F-Distagon f/3.5 30mm にとてもよく似ているのである。 魚眼であるから 当然タル型の歪曲がでて歪曲は画像の周辺に行けば行く程、強調されるのであるが アダプターを使い画像中心部をメインとするので 焦点距離（特に近接）をを考慮して 慎重に角度を選んでやるとそれ程大きな歪曲の影響は受けなくて済むし、 画像中心の直線や円はそのまま写るのである。 そして超広角でありながら、f3.5 開放値でのボケの効果も期待できる不思議なレンズなのだ。 花の接写等に利用した場合は逆に歪曲を意識的に取り込んで、パースペクティブを生かした撮影も可能なのではと、 楽しいアイデアが次々と浮かんでくる。
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上海駐在８ヶ月にして初めて御精進と相成って購入したレンズだが、 今までの私の機材購入パターンから考えると、とんでもなく長い禁欲生活だったがその反動で、 これまたとんでもなく ヘンテコリンな買い物をしている自分に気が付いた。そして Made in UKRAINE (ウクライナ製）と遠慮がちに掘り込まれた表示をみて思わず唸ってしまった
おお！そうか 旧ソ連邦 キエフだものなぁ・・歴史を紐解くとこのレンズは第二次世界大戦に遡るんだよなぁ 旧東ドイツ・イエナにあったカールツァイスの本工場からレンズのデザイン設計と従業員を ウクライナのキエフ市に移動させて「Salyut」（サリュット） というカメラを１９５７年か１９５８年に製造を始めて あのハッセルのコピーと言われている キエフ８８が誕生したんだっけ、 世界一有名なチェルノブイリも１００ｋ圏内だし ひょっとしてこの巨大な前鏡に放射能が付着しいてたりしないのだろうか？ レンズを舐めたくなるクセを持っている私には、とっても危険な代物なのである。LEICA R8に装着しても 余り違和感が無くバランスが取れちゃう所も恐ろしい・・（もっともこんなことして遊ぶのは僕ぐらいでしょけど） ご本家Super-Elmarit-R 15mm/f2.8 ASPH を凌ぐ迫力の押し出しを感じるなぁ（大爆笑）
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さて このレンズを買おうと思い立って上海駅の雑踏を掻き分け、何故かデパートの３階に密集している 写真機材専門店の内の１件 ロシアレンズ専門店に到着し 店番の可愛い女の子と顔が会った瞬間に、
「 あいやぁ〜 忘れた〜！」 「えっ！ 絶句 」（先週 必ずＢマウント（ペンタコン6マウント）を取寄せてくれるって あんなに 念押しをしていたのに！！
彼女が延々と言い訳するのを聞き流して、本店の住所を確認し、お店を出たら・・・外は雨！
今日はこの夏の最高気温４０℃を記録した猛暑だったのに、今はバケツをひっくり返したような 豪雨である。 やっとの思いで購入したARSAT-8を抱えてタクシーに乗りフロントグラスを覆う様に流れる雨を見ていると、 まるで水の中に居る様な錯覚にとらわれた。 「お魚に成った私」と言うコマーシャルのフレーズが妙に記憶に残っていて、思い出されて来た、 それが どんなコマーシャルだったのかは、とんと覚えていない。今日のような雨の日にFish Eye Lensを買うのが 一番似合っているのではないだろうか、そんな事を考えて 少し愉快な気持ちになった。
( PENTACON Six Medium Format Lens)